カシャン– KASHAN –

カシャン(Kashan)— 悠久の都が育んだ、ペルシャ絨毯の「原点」

ペルシャ絨毯の歴史を語る上で、カシャンを外すことはできません。16世紀のサファヴィー朝時代から王室御用達の工房が置かれ、最高級の芸術品を世に送り出してきた「絨毯の聖地」です。

カシャン絨毯の魅力についてさらに読む

1. 王室の美意識を受け継ぐ「正統派デザイン」

カシャンは、私たちが「ペルシャ絨毯」と聞いて思い浮かべる、最もバランスの取れた美しいデザインの完成形です。

  • メダリオン様式: 中央に配置された華やかなメダリオンと、四隅の意匠(コーナー)が完璧な調和を成しています。
  • シャ・アッバス文様: 伝説的な王の名を冠した、優雅な蓮の花や唐草模様が空間に気品をもたらします。

2. 選び抜かれた「最高級ウールとシルク」

カシャンの絨毯は、作品によっては「コルクウール」と呼ばれる、羊の首の周りの特に柔らかい希少な羊毛を使用します。

  • 質感: 非常に柔らかく、しなやかでありながら、100年の使用にも耐えうる堅牢さを備えています。
  • シルクのアクセント: さらに一部作品にはウールの中に部分的にシルクを織り込むことで、文様に立体感と上品な輝きを与えているものまであります。

3. 深みのある「伝統的な色彩」

カシャンを象徴するのは、深い赤(ラッカーレッド)と濃紺(インディゴ)のコントラストです。

  • 植物から抽出された天然染料による色使いは、年月が経つほどに落ち着きを増し、アンティークとしての価値を高めていきます。
  • 近年では、現代のインテリアに馴染むアイボリーやシャンパンゴールドを基調とした、よりモダンでエレガントなカラーも人気を博しています。